色にまつわるイロイロ

皆様は「黒色」に対してどのようなイメージをお持ちでいらっしゃいますか。黒がお好きな方、割といらっしゃると思うのですが、つい最近まで私のクローゼットには1枚も黒い洋服が入っておりませんでした。本当に1枚も。その理由を私と一緒に少しだけ紐解いて参りましょう。

黒は昔から身を守るための入墨、平安時代に公家たちの間で流行ったお歯黒、武士の鎧に塗りこめられた漆黒など様々な場面で登場し、人々は染料や顔料を使い黒を表現しておりました。
現代は絵の具ひとつで簡単に色を出せる時代になりましたね。パレットに色の三原色と言われるシアン、マゼンタ、イエローの絵の具を出して混ぜ合わせてみて下さい、何色が出来ると思われますか。皆様経験済みなのでもうお分かりですよね。そう、黒(厳密に言うと真っ黒ではない)です。絵の具の場合、混ぜれば混ぜる程に色が濁るという仕組みですね。

「色の秘密」(野村順一 著)という本で黒にまつわるこのような面白い話がありました。

①熟していない緑のトマトを採り、それぞれに白い布、赤い布、黒い布を被せ日光の当たる場所に置く
②つるに残った他の緑のトマトが熟した頃、布を剥がす。
さて、このトマトはどうなっていたと思いますか?
白い布を被せたトマトは弦のトマト同様に完熟しており、赤い布のトマトは発酵する程に熟し、黒い布のトマトは熟さずシワシワにしぼむという実験結果が出たそうです。「白」は生命体が必要とする光・波長を透過する力があり、「赤」は刺激の強い650nmの波長をよく通す力を持ち、「黒」は光を全て吸収する力が証明されました。
黒はクールで神秘的で強いイメージもあるのですが、闇や死をも連想させます。都心では黒づくめの格好をしている人をよく見掛けますが、このトマトのようにならないとも限りませんね!黒い下着は官能的だと言われますが、果たしてそうでしょうか。私は生を感じる赤のほうがより素敵だと思うのですが。もし黒を身に付ける場合は力を相殺する赤や金、白と組み合わせるか、ひかる素材を選ぶなどバランスをとれば問題ないでしょう。

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画家。愛と自由をこよなく愛しています。 Je suis artiste. J'adore l'amour et la liberté !

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