昨日は新しい宿泊先に移動 ?
貸しアパルトマンなので、部屋の持ち主のオーナーさんと待ち合わせをして鍵の受け渡しをすることになっていた。
水車の回る川のほとりに腰掛けてオーナーさんを待っていると、【イカツイ女性】が私のすぐ脇へ無粋にドカッと座ってきた。
チラリと彼女のほうへ目をやった。身体のあちこちにタトゥーが入っており男性かと見まごう風貌。待ち合わせ時間よりは随分早いけれど、私のすぐ隣に座ったという事はオーナーさんなのかしら?
メールのやり取りしかしていなかったが「優しい50代の女性」を想像していたのよね。オーナーさんか確かめようか迷ったものの、おっかなかったので結局止めてしまった。
【イカツイ女性】は近所のお仲間とお喋りを始めた。次第に彼女の周りに人が集まり、この辺りの主だという事が判明した。私が隣に居るせいか、男性達は握手をしてきた。南仏では知らない人にも挨拶をするのかな。
普段は遅刻気味の私も、知らない土地で初対面の人と待ち合わせをするので一時間も早く到着していた。あれこれ考え事をしていると、待ち合わ時刻をもう10分過ぎていた。オーナーさんまだかなぁ?とソワソワしているとメールが鳴った。
「こんにちは、shinobu! 私は待ち合わせ場所に居るけれど、あなたはどこですか?」と書いてある。
???
周りを見回しても、それらしき人物はいない。まさか隣にいる【いかつい女性】ではないよねぇ。よし、彼女に聞いてみよう。そう思った瞬間リリリと電話が鳴った。
私の携帯は特殊なので、海外では使用出来ないと言われていたが繋がっている。不思議だったが、それはさておき電話に出てみた。オーナーさんからだ!
待ち合わ場所を間違っている事だけは理解できたのだが、フランス語が下手ッピーな私はトンチンカンな会話をして電話はむなしく切れた。
ひとまず隣に座っているホームレスのようなお爺さんに場所を尋ねてみた。しかし、このお爺さん歯がない上になんて喋っているかよく理解できない。こりゃあダメだ!
こういう時フランス語がペラペラだったらと切実に思う。意外に親切なお爺さんが私の代わりに【イカツイ女性】に向かって場所を訪ねてくれた。
しかし「そんなこと知らねーよ」と一蹴された。【イカツイ女性】の周りには【イカツイ男性】が居る。なんだか違和感を感じてさっさとその場を退散。
歯抜けのお爺さんにお礼を告げ、思い当たる道を歩いてみた。自力では無理だと思い、結局のところ道行く人を手当たり次第捕まえて待ち合わせ場所を発見した?
ヘトヘトに疲れ果て、オーナーさんと合流できたのは6時間後。嬉しさのあまり涙が出そうだった。そしてまぁ彼女の素敵なこと。この宿と出逢えて良かった。大正解✨✨✨